次世代育成
次世代育成で企業に求められること
「ワークライフバランス」、「仕事と家庭生活の両立」という言葉をよく聞きます。急速に進行する少子化の対策として、平成15年に「次世代育成支援対策推進法」が制定されました。
この法律は、「次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、かつ、育成される社会の形成」を目的としています。そのために何をすべきか、国、地方公共団体、企業、国民の責務が書かれています。
企業には、「一般事業主行動計画」を策定し、職業生活と家庭生活の両立が図られるような雇用環境を整備することが求められています。
一般事業主行動計画とは何か
企業が、従業員の仕事と子育ての両立を図るための雇用環境の整備や、子育てをしていない従業員も含めた多様な労働条件の整備などに取り組むに当たって、次の3つの事項を定めた計画。
- 計画期間
- 目標
- 実施しようとする内容及び実施時期(目標達成のための対策と実施時期)
なぜ今、一般事業主行動計画が重要なのか
現在、一般事業主行動計画の策定の重要だと言われています。その理由は次の3点です。
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平成22年労働基準法、育児介護休業法の改正より
平成22年4月1日施行の改正労働基準法では、時間外労働の割増賃金率引上げや時間単位の年次有給休暇の創設が盛り込まれました。これは、長時間労働の抑制を意図しています。
また、平成22年6月30日施行の改正育児介護休業法では次のようなことが盛り込まれました。・ 子育て中の時短、残業免除
・ 子の看護休暇制度の拡充
・ 父親の育児休業取得促進
・ 介護休暇(短期)の新設
・ 法の実効性の確保これらは、仕事と育児あるいは介護の両立がしやすい雇用環境の整備を意図しています。
この2つの法律改正から、平成22年度は仕事と家庭生活の両立支援が労働行政の重要課題であることが読み取れます。その中核をなす一般事業主行動計画が重要となってきます。 -
次世代育成支援対策推進法で策定が義務化
一般事業主行動計画の策定は、常時雇用する労働者の数に応じて、次の表のように義務化されるスケジュールが決められています。
常時雇用する労働者の数 平成23年3月31日まで 平成23年4月1日以降 301人以上の企業 義務 義務 101人以上300人以下の企業 努力義務 義務 100人以下の企業 努力義務 努力義務 義務になるのは、一般事業主行動計画の策定、届出、公表、周知の四項目です。
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平成23年度は助成金が受給できる
一般事業主行動計画を策定し、その事業を実行していく過程で、次の助成金を受給すること が可能となります。
東京都中小企業両立支援推進助成金
■ 主な要件
- 都内に本社を置く従業員300名以下の企業
- とうきょう次世代育成サポート企業へ登録している企業
■ 受給額
- 両立支援推進責任者設置助成金 定額 40万円 (平成23年度まで)
- 意識啓発助成金 両立支援の周知活動、研修経費の1/2を助成 上限10万円
- 社内ルールづくり助成金 就業規則などの作成費用の1/2を助成 上限50万円
- 育児休業応援助成金 賃金などの1/2を助成 上限1人あたり150万円(3人まで)
- 育児短時間勤務制度利用促進助成 育児短時間勤務制度の利用1人あたり30万円(3人まで)
両立支援推進責任者推進助成金は平成23年度で打ち切りです。そのほかの助成金も、対象期間は平成25年3月31日までとなります。
一般事業主行動計画策定の企業にとってのメリット
一般事業主行動計画を策定し実行していけば、企業にとっても社内的、社外的なメリットがあります。
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社内的:労働条件の改善で人材確保が容易に
現在は不況で求職者が多い状況ですが、日本の労働力人口は年々低下していて、将来人材の確保が困難になることが予想されます。労働条件が改善されれば人材確保がしやすくなります。
また、優秀な人材の流出防止にもつながりますし、従業員のモチベーションアップにもつながります。 -
社外的:一般事業主行動計画の認定でイメージアップ
一般事業主行動計画には「認定」という制度があります。
一般事業主行動計画を策定し、計画に定めた目標を達成するなど、一定の要件を満たせば、都道府県労働局の認定を受けることができます。認定を受けると右のマークを、名詞、広告や商品につけることができ、次世代育成に取り組んでいることをアピールすることができます。
一般事業主行動計画策定のポイント
一般事業主行動計画を策定し実行していけば、企業にとっても社内的、社外的なメリットがあります。
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中長期的な視点で考える
不況の「今」だけをみるのではなく、3年から5年先を見据え、自社のあるべき姿を目指してください。 -
まず自社の現状を把握する
計画とは、現状からあるべき姿へ行くまでの道筋を示したものです。一般事業主行動計画を策定するときにも、現状を把握し、スタート地点を決めることから始めます。 -
自社の慣行、従業員のニーズを大切に
他社の状況や流行などを参考にするのはよいのですが、策定するのは自社の一般事業主行動計画です。これまでの慣行や従業員のニーズを取り入れなければ、良い計画は作れません。 -
実現可能な目標、実施時期を設定
一般事業主行動計画で策定した内容は、継続的に実行していくものです。無理な事業を行おうとしても実現できなければ意味がありません。また、実施時期も十分吟味し、無理なく実現できるものにしていかなくてはなりません。
自社の方針を明確にし、自社に最適の行動計画を作成しましょう。








