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就業規則トラブル事例

事例2 飲食店の社員。レシピや料理の写真を家に持って帰って紛失してしまった。
問題点
 通常の就業規則は、服務規律や懲戒の条文で、金品の持ち出しや会社の機密事項の持ち出しを禁止しています。しかし、レシピや料理の写真が機密事項にあたるのか、就業規則からははっきりしません。社員は「勉強のために持って帰った」と言っています。  紛失したものがほかの飲食店に流出してしまったら、会社は大きな損害を被ります。
改善策
 就業規則の服務規律や懲戒の条文は、自社では何をしたらいけないのか、具体的に書かなくてはなりません。飲食店であれば、レシピ、料理の写真、食材は命です。これらを会社の許可無く外部へ持ち出してはならないことを服務規律に、持ち出した場合は懲戒処分に処することを懲戒の条文に記載するのです。  要するに、「自社が大切にしていることはこれだ」ということを社員に向けて通知する目的をもたせるのです。  この部分は業種や会社規模、会社の慣習によって違ってきます。たとえば、警備業や小売店では制服が信用の証です。制服の管理は厳重にするよう、服務規律や懲戒の条文で記載しなくてはなりません。  既製の就業規則ではその部分がありません。服務規律や懲戒の条文は自社のオリジナルをつくらなくてはなりません。
事例1 うつ病の社員。欠勤が多いが休職にできない。
問題点
就業規則の休職の条文で、次のように書かれているものが見受けられます。
「私傷病による欠勤が引き続き1ヶ月以上にわたったとき。」
この条文では、例えば1日から29日まで欠勤していても、30日に出勤すれば休職にはなりません。「社員が故意に休職を回避している。」と思うかもしれませんが、就業規則に則っていれば休職にはなりませんし、恣意的に解釈して休職にすることもできません。
社員の立場にたてば、休職中や復職後の処遇に不安があれば、無理してでも出勤し、休職を回避するのはしかたありません。
改善策
就業規則の恣意的解釈は禁物です。誰か見てもわかるような公平で実態に合った条文に改善しましょう。上記の例では以下のようにするとよいでしょう。
「私傷病による欠勤が引き続き1ヶ月以上にわたったとき。または、2ヶ月間で断続的な欠勤が40日以上になったとき。」
復職後についても、断続的な欠勤が一定日数を超えた場合は、新たな休職とはせず前回休職の残日数が休職期間になることを規定するとよいでしょう。 休職社員への配慮としては、復職直後の短時間勤務や、負担のかからない職種への配置転換が考えられます。